生きてる事が功名か


ゼウス神殿



ゼウス神殿

    ゼウス神殿デカイ。そんな形容詞しか出てこない。事実、ギリシャ本土 においては最大の大きさであった。コリント式柱の高経は17m で、柱の総数は何と104本もあった。東西に108×南北に41mとあるので、 敷地面積はパルテノン神殿の2倍近くある。


ゼウス神殿



   建設の開始は前6世紀であるが、前510年の ヒッピアスの追放により途中で工事 が中断。のち、前174年に再建されはじめたが、これも王の死により 中断し暫く放置されていた。 最終的な完成期は130年くらいのハドリアヌス期であり、総年数 600年近くの歳月を費やしていた事になる。


    完成当時は ナオス中央にゼウス像が奉納されていたという。 すでにこの時代は、神殿の柱は装飾性の強いコリント式が主流になっていたので、 ゼウス神殿もコリント式が採用され、柱頭部はアンカサスの葉と蔓が織り成す 華麗な広がりをみせている。


ゼウス神殿 コリント式柱


ゼウス神殿  アテネ  Temple of Olympian Zeus




    現在は東南部の13本と、南西部の2本が残るのみ。2本の間に倒壊 柱が1本分ある。


ゼウス神殿 ゼウス神殿 倒壊柱 柱






オリンポス12神


@ゼウス(英名   ジュピター):天空の神 にして最高神。神、人間問わず 様々な女性と関係をもち、多くの子供を作る。


ゼウス



Aヘラ(ジュノー):ゼウスの正妻。嫉妬深い。アルゴス、サモス島の守護神。


サモス島



Bアテナ(ミネルヴァ):知恵と闘いの女神。聖樹はオリーブ、従神はニケ。アテネの守護神。



Cポセイドン(ネプチューン):海の神。三叉の鉾が武器。ロドス島の守護神。 ちなみに、冥界の神はハーデス であり、彼等は兄弟である。クロノスとレアの子供は、ゼウス、ポセイドン、ハーデスの 他、ヘラ、デメテル、も含まれる。つまり、ヘラとゼウスは近親相姦。 デメテルとも同様。


    下記画像のポセイドン像は2世紀初頭の もので、かつては掲げられた右手には三叉の鉾が、右の足元にはイルカが あった。


ロドス島 ポセイドン



Dアポロン(アポロ):美青年。竪琴を奏でる音楽の神。聖樹は月桂樹。三角チョコ『アポロ』 はこれに由来。デルフィの守護神。


デルフィ アポロン



Eアルテミス(ダイアナ):アポロンと双子。牝鹿をお供にしている狩りの神。アルカディア 地方(ペロポネソス半島中原を指し、牧歌的な楽園、理想郷の代名詞)の守護神。 下記写真の頭部像には、かつて耳にピアスが、こめかみにはティアラの装飾品 が飾られていた。


アルカディア アルテミス



Fアフロディーテ(ビーナス):愛と美の女神。クロノスが父親ウラノスの性器を 切り取った時に、海に落ちた泡から誕生した。 ミロス島の守護神。絵画「ビーナス誕生」や 彫刻「ミロのビーナス」など、美術の格好のモデルになっている。現在、ミロのビーナスは フランスのルーブル美術館が所蔵。



ミロス島 ミロのビーナス



   下記画像は、牧神パン(ヘルメスの子供で好色の象徴 )がアフロディーテ にイタズラを仕掛けようとして、その答えとして、彼女がスリッパで応酬 している、という構図の彫刻。 この彫刻もミロス島で発見された。後方の羽の生えた天使がアフロディーテの子供で ある「エロス」だ。本来エロスは弓矢を携帯している 姿であり、英語で言えば息子の名は「キューピッド」となる。


アフロディーテとパンとエロスの像 アフロディーテとパンとエロスの像 アフロディーテとパンとエロスの像 眠るエロス像



Gヘファイストス(ヴァルカン):鍛冶の神。姿は醜い。しかし、女房は美女 アフロディーテ。レムノス島の守護神。


レムノス島



Hアレス(マーズ):軍神。凶暴。ゼウスとヘラの間の子供。トラキア地方の守護神。 聖闘士星矢の『アーレス教皇』 はこれに由来・・・だと思う。


トラキア



Iデメテル(セリーズ):農業の女神。エレフシナの守護神。 娘をハーデスにさらわれ、捜索のために人間界を放浪することになった 。途中で寄った エレフシナで手厚いもてなしを受けたので、当地の人間に農作方法を 伝授した。


エレフシナ デメテル



Jヘルメス(マーキュリー):伝令の神。俊足。世渡り上手なので商売の神としても 親しまれている。高級ブランド『エルメス』はこれに由来。アルカディア地方の守護神。 下記画像は、オリンピック会場の「パナティナイコ・スタジアム」のトラック上にあるヘルメス像。このスタジアムは マラソン競技のゴール地点として 使われた。


ヘルメス




Kヘスティア(ヴェスタ):釜戸の神。永遠の処女。





ハドリアヌスの門



ハドリアヌスの門 ハドリアヌスの門


ハドリアヌスの門 アテネ  Hadrian's Arch ゼウス神殿のすぐ裏





   14代ローマ皇帝、ハドリアヌスによって132年に 創建された門で、高経は13mある。ゼウス神殿の裏にポツンと立ち、 通り道にあるので多くの観光客が足を止めて見入っている。 下段のアーチからアクロポリスの丘がみえるので、ゲートに潜らせる形 で一緒に写すのが通 の撮り方なのだという。


案内板 ハドリアヌス帝




Iリカヴィトスの丘へ
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